5つの名言から読み解く!「島耕作」がビジネスマン最強の「人たらしスキル」を持つ証拠

部下にモテて上司にモテて、取引先からモテるだけでなく女性からもモテる、そんな最強ビジネスマン島耕作を“普通のサラリーマン”と呼んでいいのでしょうか……。

しかし連載当初の島耕作は実際パッとしていなかったし、(主人公にしては)派手な言動の少ない彼が不思議なほどに出世するのは、彼の“人たらしスキル”のおかげとしか考えられません!

 

ちょっと前置き…ビジネスにおける“人たらしスキル”伝説

人たらしの意味ですが、簡単に言うと「とにかく人に好かれる」人のことです。もっと細かく言えば、人を選ばず付き合えること、よく気が利き多くの人に好かれることなどを指して使われることが多い言葉ですね。ビジネスシーンで言えば、社内社外問わず慕われ、人望からキャリアを積む人といったところです。

出世モデルの有名どころでもある豊臣秀吉も、 この人たらしスキルで大業を成し得るまでに至ったと言われています。もともと“騙す”などネガティブな意味だった“人たらし”という言葉も、彼をきっかけにポジティブな意味で使われるようになりました。
漫画特有の「ラッキー出世街道」を走ったように見える島耕作を飽きずに見守っていられるのは、人たらしスキルで地味〜にランクアップしていく様子に親しみが持てるからかもしれません。

さて、肝心の島耕作の人たらしスキルを、彼の名言を引用しながら見ていきましょう。

 

島耕作の名言①「ヒトは人、オレは俺でいいじゃないか」

知らぬ間に社長、会長と出世していく島耕作ですが……実は同期と自分を比べて「俺は出世に向いてない!」とうだうだ悩む時期があります。主人公のくせに泥臭く悩む島耕作、彼が弱音を吐いている時は読者も自身の悩みを重ねたことでしょう。
しかし、一緒に悩んでいたはずの彼が、ある日俺は俺だと言い切るのです。ああ、スッキリ……。
働く皆さんなら、“他者と自分の違いを割り切る”というのはなかなか難しいことだとご存知のはず。「自分はできないのに、あの人はなぜできる?」とか、逆に「自分はできるのに、なんであの人できないの?」など、ビジネスシーンで他者との差を考え始めればドツボにハマります。
他所は他所、という考え方ができた時に初めてポジティブな気持ちで人と関われるようになるのです。簡単なようで最高に難しい“人たらし”の第一歩と言えます……。

 

人たらしは自分のことも他人のことも肯定的に見るのだ。

 

 

島耕作の名言②「これはどこどこが悪い、誰が悪いというところで終わってしまうんだ。これでは絶対に伸びない。」

島耕作が慕う上司が零した他の部下に対する評価であり、耳にした島耕作自身にも影響を与えたであろう名言です。
ちなみに、島耕作はシリーズ化されていますが一貫して一人の上司(中沢)だけ支持し、それを除けばほぼ無派閥を貫いています。人間関係に依存しないビジネスマンだからこそ人を選ばず関係性を構築することができ、その環境が自分に好影響をもたらす人との出会いを作るのでしょう。
う~ん、仕事で思うような結果が得られない時に思い出したい言葉です。

 

人たらしの周囲には有能な人間が集まる説。

 

 

島耕作の名言③「負けたら次に勝てばいい。また負けたらその次に勝てばいい。」

いわゆる「七転び八起き」。ミスは誰にでもありますが、一度の失敗でもかなり落ち込んでしまう時もありますよね。その失敗が二度、三度続くと諦めるという選択肢が頭の中にちらついたり……。ですが、諦めるという選択肢自体が、チャンスを逃す一番の要因となることもあります。何度失敗しても諦めない人が、最後には成功を掴み取るのです。
そうやって泥臭く成功を勝ち取ってきた人を見て、あなたはどう思いますか?ついていきたい、と思ったでしょう。そう、人たらしは多くの人の心を動かす前向きな姿勢を持ち続けられる人なのです。

 

やっぱり、人たらしは最強にポジティブなのだ。

 

 

島耕作の名言④「気が合わない上司と話すときは”気が合わない人と付き合う機会”と考える」

話が長い上司、嫌味が多い上司、気分屋で意見がコロコロ変わる上司……ああ、想像しただけで話すのが億劫になります。この世界に、気の合う上司ばかりに囲まれた幸福なビジネスマンなんて存在するのでしょうか?
……そんな人はいません、だから気の合わない上司とも付き合える部下がチャンスをつかむのです。理不尽なパワハラやスメハラを許容する必要はありません。あくまで、“気が合わない”レベルの人を受け入れましょう。苦手な上司が一人減るごとに、人たらしビジネスマンに近づいているのです。「なんであんな奴と普通に話せるの?」と誰かに尋ねられたら、あなたはその人にとっての島耕作です。

 

他者を拒むことは、自分も拒まれる人間になるということ?

 

 

島耕作の名言⑤「いやな仕事で偉くなるより好きな仕事で犬のように働きたいさ」

このセリフ、誰かに言ってみたいと思いませんか?思いますよね、かっこよすぎます。少なくとも、仕事と真正面から向き合っている人でないと出てこない発想です。転職回数がネックにならない近年だと感じ方や解釈も少々違ってくるかもしれませんが、この名言で重要なのは仕事を自分で選ぶことが難しい普通のサラリーマンが発言していることです。好きな仕事に就くという選択肢だけではなく、任された仕事を好きになるという発想の転換が出来るところが粋ですよね。そして、任せた仕事へ積極的に取り組んでくれる姿を見て、上司部下はどう感じるでしょうか?人たらしは気持ちいい働きぶりを見せてくれる人でもあるのです。

 

イヤイヤやってる人と好き好んでやってる人、どちらなら眺めていたいか?

 


 

まとめ

人たらしスキルがいかに恐ろしい能力か再確認しましたが、皆さんの周りで思い当たる方はいらっしゃいましたか?むしろ、あなた自身が人たらしビジネスマンだった、なんてこともあるかもしれませんが、いずれにせよ、その人の未来は明るいはずです。何故なら、人たらしスキルは一生物の才能であり、心がければ生涯磨き続けられる能力なのですから……。